2025年6月10日|メキシコ、グアナファト州サン・ミゲル・デ・アジェンデ
2025年6月20日から22日までの3日間、サン・ミゲル・デ・アジェンデにある民族植物園**「エル・チャルコ・デル・インヘニオ」が、第2回半砂漠植物のバイオカルチャル・フェアの会場となります。
この無料のイベント**は、メキシコ中部の半砂漠地帯のエコシステムにまつわる生態的豊かさ、祖先から受け継がれた知識、そして創造性を祝うものです。
このフェアは、あらゆる年齢や背景を持つ人々が参加できる教育的かつ文化的なイベントとして企画されており、植物学者、科学者、芸術家、音楽家、在来植物の生産者、一般市民が一堂に会し、自然に囲まれた特別な空間で地域の生物文化遺産と人々とのつながりを深め、持続可能な実践と知恵を広めることを目的としています。
科学 × 芸術 × 地域コミュニティによる多彩なプログラム
本フェアでは、講演会、ワークショップ、ガイド付きツアー、アート展示、音楽、在来植物の販売など、技術的・科学的・伝統的な知識を幅広く紹介します。
注目の講演には:
- フアン・マヌエル・サンチェス・ソラノによる講演「ポリネーターのための庭づくり」:生態系を支えるガーデンデザイン戦略を紹介
- ファビオラ・マガリャン・エルナンデスによる「病害虫防除における在来植物の利用」
- カレン・バスケス・ラミレスによる「アガベ属植物の生物文化的価値」:食、伝統医療、文化的アイデンティティにおけるアガベの重要性を探求
- マルティナ・ガルシア・グラナドスの「在来樹木:生態系の均衡を支えるレジリエントな存在」:気候変動時代における植生の役割を再考
アートが根付くフェア
このイベントでは、知識の共有だけでなく芸術的感性の発揮も大切にしています。
6月20日(金)16:00には、エミリー・C-Dによるアグロエコロジー・アート展**「GERMIBROTAR」**が開幕します。農業的実践と芸術表現の融合を通して、再生と共生というテーマを視覚的に探求します。
6月22日(日)10:00には、1988年に音楽がつけられた影絵劇の短編映画**『コピル、砂漠の子』**を上映。メソアメリカ神話に基づく詩的な物語が、観客を土地の象徴的なルーツと結びつけます。
ダニエル・フローレスによる伝統的なノルテーニャ音楽の演奏は、土曜と日曜の15:00に行われ、北部・中部メキシコの音の世界が会場を彩ります。
植物を持ち帰って守る:在来植物の販売
フェアの目玉の一つは、半砂漠環境に適応した在来植物と特製培地の販売です。
6月21日(土)・22日(日)の9:00〜17:00にかけて、来場者は生産者や専門家と直接話しながら、植物の手入れ方法、用途、生態的利点について学ぶことができます。これらの植物の多くは、持続可能な庭づくりにとって欠かせない存在です。
また、植物販売に加えて、ワークショップ、書籍、教育資料、気軽なトークセッションも実施され、科学、伝統、地域の知識が交差する場となります。
会場:民族植物園「エル・チャルコ・デル・インヘニオ」
フェアは、国際的にも知られる保全拠点である**民族植物園「エル・チャルコ・デル・インヘニオ」**で開催されます。
この庭園は、半砂漠植物の保護と環境教育、地域との連携を重視した取り組みで高く評価されています。サン・ミゲル・デ・アジェンデの山岳地帯に位置するこの庭園は、フェアの開催地であると同時に、その理念の象徴でもあります。
入場無料・事前登録不要
フェアへの参加は完全無料で、事前登録は必要ありません。当日、庭園の受付で簡単な登録を行うだけで参加できます。
このオープンな方針は、知識の民主化、地域参加、自然保護への包摂的な動きを促進するというイベントの精神を体現しています。
持続可能性のための連携
このイベントは、持続可能な開発と民族植物学の研究に取り組む以下の機関の協力により実現しています:
- 科学・人文・技術・イノベーション事務局
- 全国民族植物園ネットワーク(Renajeb)
- メキシコ植物園協会
- そして「エル・チャルコ・デル・インヘニオ」のチーム
これは単なるフェアではなく、自然との関係を見つめ直し、科学と伝統の知を讃え、地域に根ざした持続可能な未来を想像するための招待状です。
開催スケジュール一覧
6月20日(金)
- 16:00|展覧会オープニング「GERMIBROTAR:エミリー・C-Dによるアグロエコロジー・アート」
6月21日(土)
- 9:00〜17:00|植物販売
- 11:00|講演「ポリネーターのための庭づくり」:フアン・マヌエル・サンチェス・ソラノ
- 13:00|講演「在来樹木と生態系のバランス」:マルティナ・ガルシア・グラナドス
- 15:00|音楽演奏:ダニエル・フローレス
6月22日(日)
- 9:00〜17:00|植物販売
- 10:00|上映:影絵短編『コピル、砂漠の子』
- 11:00|講演「アガベ属植物の生物文化的価値」:カレン・バスケス・ラミレス
- 13:00|講演「病害虫防除における在来植物の利用」:ファビオラ・マガリャン・エルナンデス
- 15:00|音楽演奏:ダニエル・フローレス
常設アクティビティ:植物・土の販売、ワークショップ、書籍・教材の展示販売、講演・トーク
会場:メキシコ・グアナファト州サン・ミゲル・デ・アジェンデ
民族植物園「エル・チャルコ・デル・インヘニオ」
入場無料・どなたでも歓迎!
詳細は植物園の公式SNSまたは当日受付にてお問い合わせください。
